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あの時聞いたあの声は(1)

2/25/2024

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その声は誰なのか?それは、とても短い言葉でストレートにやって来る。
その声を聞いた瞬間、私は「ええっ嘘でしょ!?」とショックを受ける。
 
思っていることと正反対の方向へと導く「鶴の一声」。それが、これまで私に何度か投げかけられた。
その都度私は思う。
 
人生の青写真というものがあり、そのコースを私は結構細かく設定してきたのだろうか?
 
強烈で忘れもしないそのような声を、例えばこんな場面で受け取った。
 
 
ひとつは、夫と東京で出会った時。
 
インターネットがなかった時代、私は夫と海外文通で出会った。
 
中学で私はすでに海外に興味があり、アメリカとヨーロッパに住む複数の人と文通をしていた。全く違う環境に住む人と英語でやり取りをして、知らない世界に触れることは刺激的で、私は文章を書くことも好きだったため、海外文通はとても楽しかった。
 
大人になってアメリカで2年ほど学生生活を送り、帰国後も英語力を保つために文通クラブに入った。
 
おそらく、会員は何百人もいただろう。
 
ある日、男性会員10人ほどのプロフィールリストが届いた。私の目的は質の高い英語に触れることだったので、私が色々教えてもらえ自分を高められる学歴の持ち主で、私が住んだことのある西海岸の居住者に的を絞った。
 
そうして選んだ数人の中に、今の夫がいた。
 
後で知ったことだが、当時夫は学生生活を終えて卒業旅行で何ヶ国かアジアを回るため、現地を案内してくれる人を必要としており、案内してもらう交換として自分が英語を教えるという目的で、クラブに入会した。
 
私たちは同じ時期に入会しており、夫が受け取った女性のプロフィールリストに私がいたそうだ。もしタイミングがずれていたら、どちらも相手のリストには入っていなかっただろう。
 
インターネットのない時代だったので、何百人もの会員がいても、個人には特定のリストしか郵送されなかったのである。
 
私は手紙を書いた全員から返事を受け取ったが、夫だけは違っていた。夫も、私以外の女性から数多く手紙を受け取ったそうだが、私は違っていたそうだ。
 
何が違うのか?というと、私の場合は、相手の機知に溢れた文章、思慮深さ、私を引き込む独特な世界、そこに滲み出る人柄のようなものだった。
 
当時はインターネットのない時代、郵便で手紙をやり取りするわけだが、郵送は数日〜1週間かかった。
 
書けば書くほどもっと書きたくなり、手が止まらない。なんといっても手紙での会話が楽しい。受け取るのを待つ間のワクワク感も、ネットで常に繋がっていないからこそ、ひとしおだった。
 
「書く」というのは、内面的な活動である。自分の内側を相手にさらけ出していく。

互いに自分の考えや価値観を語り合い、二人のコミュニケーションは驚くほど深まっていった。視界に入るものがないだけに、心で感じ取ることが中心となる。そのため、会って話すよりも、心の部分で引き合うものは強いのだろう。
 
私たちはとても気が合った。
 
互いに受け取るとすぐ返事をするという、かなり集中的なやり取りが8ヶ月ほど続いたある日、夫が東京の古い友人を訪ねることになり、友人宅はたまたま当時私が住んでいた場所と近かったので、私たちは実際に会うことになった。
 
「会ったらどんな話をするだろう?」魅力的に文章を展開させ、豊かな世界を見せてくれるその面白い人に会うことに、私はワクワクした。
 
待ち合わせ場所を私の職場の近くにして、一緒にランチを食べることになった。
 
ところが、会った瞬間に私の期待は音を立てて崩れた。
 
目の前に現れた人は、私が受け取っていた写真の人物とはかけ離れていただけでなく、手紙では饒舌なのに、テーブルの前に座るとむっつりと黙ったままだった。
 
大きな体でどっしり座ってじっとしている姿が、私の目には人ではなく岩に見えてきた。楽しい会話が弾むのを期待していただけに、岩と顔を突き合わせているその状態は、悪夢だった。
 
こちらが何か話しても、話は続かず、すぐ沈黙になる。相手の表情は固まったままで、重苦しい空気だけが流れていった。
 
私は「あの手紙はなんだったのか?これは詐欺だ」と思ったほどだった。
 
その後、もう一度週末に会ったが、やはり全く面白くなかった。
そんな人に興味は持てなかった。私はそっけない態度で接し、もうどうでも良くなった。
 
夕方、雨が降り始めた。友人宅に戻るためにタクシーを呼んだその男性と並んで、私は道路に立っていた。特に会話もなく、私は別れ際に冷たく「さよなら」とだけ言った。
 
タクシーに乗り込む彼の後ろ姿は、雨に濡れてしょんぼりしていた。本当に可哀想なほど、悲しげにしょんぼりと背中を丸めていて、体全体で泣いているのかと思うほどのものが伝わってきた。
 
それでも、私は冷たく心の中で「これが最後。もうこの人に手紙を書くことはない。完全に終わった」と自分に言い切ったその瞬間、
 
「わたしは このひとと けっこんする」という言葉が、頭の右上30センチほどのところから入ってきた。それは、とてもはっきりとした大きな声だった。
 
「ええっ!!?」
 
晴天の霹靂。
いや、これは雨天の霹靂だったが・・・。
 
外から入ってきた言葉なのに、「あなたはこの人と結婚する」ではなく「『私は』この人と結婚する」だった。
 
一撃を喰らったマインドは、ショック状態。
 
が、そのマインドをよそに、私は心の中でこう呟いていた。
 
「はい、わかりました。あの人と結婚します」
 
「!!!!」
 
追い討ちを受けて、マインドはさらに仰天。
 
右上からの声は、私のハートにスーッと直球で入り、ハートは冷静に受け取っていた。
 
それは思考も感情も何もなく、正しいも間違いもなく、迷いもなく、それが当然のことで、私はただそうする、というとてもクリアな感じ。
 
淡々としているが、それ以外はあり得ないというどっしりとした感覚でもある。
 
それから数週間後、アメリカから手紙が届いた。
そこにはプロポーズの言葉が書かれていた。
 
あの時聞いたあの声は、肉体を超えた私の魂・ハイヤーセルフの声だったのだろう。
 
方向を間違えると、設定した人生の軌道から完全に逸れてしまう。
「そっちじゃない、こっちだ!思い出して!!」という声だった。
 
なので、マインドではびっくり仰天しながらも、ハートでは「はいはい、そうですよね」ということだった。いや、「そうそう、そうだったよね」という方が正しいだろう。
 
結婚というのは人生で最大のイベントのひとつだが、そこで自分の考え(感情がベースとなった考え)とは真逆の方向へと直されるなんて。
 
人はまずは出会って外見から入り、徐々に親密になっていくことが多いが、私たちは通常の逆で、互いに心を分かち合い、心が繋がり合った後で外側へというパターンだった。
 
この「逆」というのに、どうも私はご縁があるようで、気づくと主流とは違う場所にいることが多い。
 
逆のエネルギーは、実はとても強力である。正よりも強いのではないかと思うほどの、魔法のような力がある。
 
もうひとつのエピソードも、そんな「逆」に仰天したお話。

<次回のエピソードはこちら>
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    私の体験談やエピソード、日々の中で感じたことなどを画像を交え、多次元的な感覚で縦横無尽に語ります。

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