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いえ、悩んでいません!

12/14/2022

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コロナ前、まだスポーツジムへ通っていた時のこと。
 
新聞や雑誌を開くと、広告にやたらと目立つ言葉があった。それは「お悩み」という言葉。「お悩み解決」「あなたのお悩み」「〇〇にお悩みのあなたに」などなど。一体いくつ見ただろう。
 
おまけにテレビのニュースでは、アイデア商品の紹介で「〇〇にお悩みだった△△さんは・・・」と始まり、1つのストーリーの中で何度も「お悩み」という言葉が使われていた。別に悩むほどのことではない、ほんの些細なことがテーマだったが。
 
それにしても、この言葉ブームなの?と思うほど、巷に「お悩み」という言葉が溢れていた。
 
私が通っていたジムも然り。
 
「お悩み解消」という文言とともに、痩身プログラム、スキンケア商品、サプリメントなどの販売情報が壁の至るところに貼られていた。
 
ふーん、悩んでるの?そんなことで悩むの?
 
そんなある日、ジムのトイレのドアに貼ってある、「誕生月の方はマッサージ半額」という広告に目が留まった。ちょうど私の誕生月でもあり、しかも実家から戻ってクタクタになっていたので、すぐに予約して行ってみた。
 
ジムに併設のサロンはちょっと高級な感じで、ドアの入り口でスタッフが笑顔で迎えてくれた。
 
まず、簡単な問診票のようなものを渡された。マッサージを受ける理由の項目があり、該当するものにチェックマークを入れるようになっていた。
 
腰が痛い、肩が凝っている、首が硬い、疲労感がある、筋肉痛、頭が重い、リラックス
 
私がチェックしたのはこれらで、項目の80%くらいを占めていた。
 
私の家から実家へ行くには、地下鉄、電車、飛行機、電車、乗り換えてまた電車、そして最後はタクシーで、移動だけで数時間ほどかかる。当時は1〜2ヶ月おきに数日滞在するというパターンで、行けば、今しかない!と、休む間もなく動き続けていた。
 
料理、掃除、洗濯、買い物、母の通院の付き添い、片付け(物のない時代を生きてきた世代、壊れていても捨てられずに何十年も置いてあるものなど、とにかくモノが多い)、家具などの粗大ゴミ出し、庭の草抜きなど、私が一手に引き受けるが、少しでも整えたいと頑張り過ぎてしまうので、かなり体に負担がかかる。

おまけに、感情が不安定でネガティブに偏る傾向にある母の話を聴くのは、精神的にかなりキツイ。
 
これらのことをかなりきっちり真面目にやっていた私は、実家にいてもくつろげないのもあって、動きづめに動いてしまい、実家から戻ると体も心もかなり疲れた状態になっていた。なので、リフレッシュが必要だった。
 
腰が痛い、肩が凝っている、首が硬い、疲労感がある、筋肉痛、頭が重い、リラックス
 
問診票を受け取るや否やスタッフの人は、「まあ、随分お悩みが多いんですね!」と言った。
 
「いえ、悩んではいません」と私はクールに返した。
 
「・・・・」(相手は無言)
 
悩んでなどいなかった。それは、寒い日に外で冷え切ってしまった体を風呂に入ってゆるめて、じんわ〜りほっこり心地よくなりたいと思うように、働きづめで疲労した肉体をマッサージで癒して、スッキリ気持ち良くなりたかっただけである。
 
スタッフは受付デスクへと私を案内し、問診票を受付係に渡した。
 
それを見た受付係は、項目に目を通しながら、「あら〜、お悩み7つもあるんですか!」と驚いたように言った。
 
「いえ、悩んではいません・・・」
 
「・・・・」(またしても相手は無言)
 
悩みという言葉の意味は「思い煩い苦しむ」である。私はただ肉体に症状があるだけで、苦しんではいなかった。それに、これらの症状は体を休めればなくなる。
 
あるものはただあるだけのことで、そこにわざわざ思考や意識を向けて自分で作り出さない限り、悩み・苦しみというものはない。
 
「お悩み、お悩みってしつこいなあ」
内心そう思ったが、私は何も言わなかった。
 
部屋に通され、感じの良いマッサージセラピストがやって来て挨拶をした。
そして、問診票を見て言った。
 
「お悩み、@#*@$&」
お悩みの後の言葉は頭に入ってこなかった。
 
イラッと来た。「そんなに悩みにしたいんかぁぁぁ!!」と内心叫んだが、サラリと「はい、そのような症状はありますが、悩んでいません」とだけ言った。
 
またしても無言だけが返ってきた。
通じているのかいないのか。
 
マッサージが始まると、体が不快感を感じ始めた。
何やらベタッとするものに、体が嫌だと言っていた。
 
「あの〜、そのオイルはどんなものですか?」
 
当店自慢の、というような声で「はい、こーぶつけーミネラルです!」と返ってきた。
 
その音の響きはショックだった。
 
「精油とか植物オイルはないのですか?マッサージは当然植物オイルだと思っていました。私はマッサージは植物オイルでしか受けたことがないので、それでお願いします」
 
「えっ植物オイル?植物オイルは料金が高くなりますが・・・よろしいですか?」
 
「もちろん構いません!」
 
背中に塗ったオイルを拭き取り、精油を入れたオイルに変更してもらって、ホッとした。その後は順調だった。
 
最後に、セラピストが言った。
「他にお悩みの箇所はありますか?」
 
もうこうなると笑えてくる。
 
「・・・ありません」
 
ということで、お悩みという言葉を連発され、違和感を感じながら、チグハグな時間を過ごした感が残った体験だった。
 
日本中に溢れていたこの「お悩み」という言葉、今はあまり目にしない。
と思って今日の新聞広告を見てみたら、キャッチフレーズにこそなってはいないが、いやいやまだ数件あった。
 
新型コロナ流行の初期の頃、テレビのニュースでは「不安」という言葉が異常なほど連発されていた。
 
コロナ以外の内容でも、ストーリーの中に不安という言葉が織り込まれており、受身的に聴いていたら、気づかぬ間に脳内にプログラムされてしまい、その不安のエネルギーの中にどっぷり浸かってしまうだろうほど、しつこく使われていた。
 
30分間の放送で何度この言葉が使われるだろうか数えようとしたほどだったが、内容のトーンやエネルギーに嫌気がさした。
 
メディアが煽っている、悪意がある、陰謀だ、という声もあるが、私はそこには興味がない。貴重なエネルギーは、もっと別なところに使いたい。
 
ただ、今は本当にさまざまなものが表面化しているので、やはり自分の頭で考えて自分自身の舵をとっていないと、混乱するだろうなと思う。
 
不安もお悩みも存在し(いや蔓延している)、そこに意識を向けて問題視したとき、それは人の心の中で何倍にも力を増す。
 
それを認識して、そこに足を突っ込むことなく眺めることができたら楽になる。
 
が、これからはそこからさらに一歩進んで、「私にはもうこれは必要ない」と決めると、実際にそれが減少し始め、気づくとそれがなくなっている現実へとシフトしていくのではないかと感じ始めた。実際、個人的な経験から、どうやらそうなって行っているように思える。
 
この「そうなって行っているように思える」と思うことは大切で、ある時「もしかしたら、ひょっとして」程度で始まっても、それが「どうもそうみたい」から次第に「やっぱりそうみたい」、さらに「間違いなくそうなのだ」へとシフトしていく。
 
自分にはもうこれは必要ない、これはいらない、と決めると何かが動き出す。そのような新しい流れの中に身を置くことを選択するとき、自分が体験する現実の中で、今までとは違った質の面白さや喜びが始まるのではないだろうか。

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